社員教育で若手社員の離職率を大きく改善!人材開発を成功させる3つの秘訣
若手社員(ここでは新卒2~3年目の20代社員を指します)の離職率を下げ、リーダー人材を育成するには、3つの秘訣があります。
これらは大枠で言えば、「どのような内容」を、「どうやって教える」かに関する話となります。
このページの内容の全体像を整理すると、以下のとおりです。
「どのような内容」
●行動に関する話か:秘訣1、個別業務への知識と全社的な知識の両方を教える
●考え方に関する話:秘訣2、主体性を高めるための意識教育を行う
「どうやって教える」
●教え方に関する話:秘訣3、長期間継続的に主体性の伴うアクションを促し定着させる
貴社で人材開発の方法を考える際には、ぜひこの情報を参考にしていただき、素晴らしい社員様を世の中へ輩出していっていただきたいと思っています。
秘訣1 昔とは違う今の若者の学習方法を理解する
■「まずやってみろ」では納得できない
仕事を習得するには、順番があります。まずは言われたとおりにやってみて、できるようになる。これを繰り返していくうちに、少しずつ仕事というものがどういうものか分かってきます。
しかし、今この学習の順番に変化が起きています。「まずやってみろ」と言う前に、「なぜこれをやる必要があるのか」を伝えないと、現在の若手社員はその業務に対して意欲的に取り組んではくれないのです。
この学習順序の変化には、理由があります。それは、今がインターネットなどで、情報にあふれかえっている時代だからです。
例えばニュース記事を考えてみてください。昔は、新聞にある内容がニュースのすべてであり、まずは読んでみろと言える量でした。しかし今、インターネット上の記事の数は、ブログなども含めればまさに膨大な量です。
このような中で自分にとって必要な情報だけを取捨選択するために、若者はヘッドラインのように結論を見てからでないと内容を読む意欲がわきません。
その結果、先に全体像から理解したいと考える習慣がついてしまっているのです。
■Point
業務に対する意欲的な行動を促すためには、会社や業務の全体像を先に教える必要がある。
■教育はしてもらえるものという考えの人が多い
仕事に関する知識を大枠で分類すると、「個別業務への知識」と、全体像に関する「全社的な知識」の2種類があります。
これらのうち、個別業務への知識を会社が社員へ教育することは一般的なお話です。それでは全社的な知識まで、会社が社員へ教育する必要はあるのでしょうか
答えは、会社が社員の活躍を望むのであれば、「ある」です。なぜなら現在の若手社員は、学校教育を当たり前のものとして受けてきた経験から、教育は自分から望むものではなく誰かから与えられるものという意識が強いからです。
実は、若手人材の離職で一番の理由は、キャリア成長を感じられないことです。そのためもしあなたが若手人材の離職率に課題を感じているのであれば、社員が望むような教育をしっかりと会社から行い、活躍を支援してあげる必要があるのです。
■Point
全社的な知識をきちんと教えることは、若手人材の離職率を下げる効果もある。
■入社2~3年目こそ全社的な知識を教えるべきタイミング
今の若手社員は、まず全体像から理解しようとする習慣があります。だからと言って、全体像を教わらないと目の前の業務を覚えないというほどではありません。慣れない業務を会社から依頼されれば、まずは一生懸命に取り組んでくれるでしょう。
問題は、業務に慣れてきたタイミングです。
一般的に入社2~3年目になると、業務に慣れて余裕が出てきます。この時期に全社的な知識が不足している場合、現在の業務の先にある自分の将来像が見えず、離職を考える結果へとつながってしまうのです。
全社的な知識を教えるということは、決して将来の幹部候補生だけに限ったような話ではありません。多くの若手社員は、自分の仕事が一体誰の役に立っているのかという仕事の意味を求めています。
入社1年目は業務を覚えることで精一杯のため、そこまで考える余裕はないかもしれません。
しかし業務に慣れてくる入社2~3年目の時期には、本人の意欲を引き出し、離職率を下げるためにも、全社的な知識を教えることが重要なのです。
■Point
若手社員が業務に慣れてきたタイミングで、将来像をイメージさせる知識も教える必要がある。
秘訣1 まとめ
・仕事に関する知識は、個別業務への知識と全社的な知識の2種類がある。
・全社的な知識を教えることは、若手人材の意欲向上と離職率低下に効果がある。
・全社的な知識を教えるタイミングとしては、入社2~3年目が効果的である。
→ 個別業務への知識と全社的な知識の両方を教えることが秘訣である。
秘訣2 辞める社員と定着する社員の違いとは
■教育において「知識」と「意識」は別物
教育と聞くと、知識や技能に関する研修を思い浮かべる人が少なくありません。
しかし、知識(スキル)と同様に、意識(考え方)もまた、
活躍を期待する上では重要です。
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